~“高度化・多機能化”と”安心”のはざまで,設計にできること~
講師
松岡由幸(慶雄義塾大学名誉教授,早稲田大学客員教授,デザイン塾 主宰)
1.開催主旨
設計者は常に「不確かさ」に悩まされているのではないでしょうか.製品やシステムを設計するうえでは,多くの不確かさが存在します.例えば,寸法や材料成分のばらつきから,使用環境の多様性,想定外の自然災害など. 本講座では,それらの「不確かさ」に対して,頑強,かつ,できるかぎり安定的な機能を確保するための,設計の知恵や工夫,最新の手法などについて,数式を極力用いずに,概念として紹介していきます.
(1)適正技術,中間技術の再考
製品やシステムの多機能化,採用する技術の高度化を実現するため,それらは大規模化・複雑化の一途を辿っています.ここでは,それに伴う諸問題に対し,エルンスト・F・シューマッハが提唱した「適正技術」とその手段である「中間技術」に注目し,現在の立場から再考します.
(2)設計の単純化
大規模化・複雑化した製品やシステムの構成を単純化することで,安定した機能や品質を確保するための設計上の視点を紹介します.さらに,それを容易に実現するためにグラフ理論を用いる手法についても紹介します.
(3)最適化とその功罪
最適化手法を概念的にわかりやすく解説するとともに,その効果を説明します.併せて,設計の現場にて,それらの手法を用いることで陥りやすい問題についても,紹介していきます.
(4)2つのロバスト設計
「不確かさ」には,内乱と外乱があります.ここでは,内乱を中心にした従来型の品質工学に加え,多様な使用環境・条件である外乱に対応可能な,新たなロバスト設計の手法を概説します.
2.実施方法
Zoomによるオンライン
3.日 時
2024年2月21日(水):18:00-20:00
4.参加費(テキスト分を含みます.)
学協会員(共催学協会):10,000円,非会協員:15,000 円,学生会員・学生非会員6,000円
5.テキスト
書籍『ロバストデザイン:「不確かさ」に対して頑強な設計法』を配布. ※参加者全員に,ご指定の住所に送付いたします.
6.申込み先
下記formsにて,お願いします.
https://forms.gle/oZK5AQnathBxe5E66
7.問い合わせ先
デザイン塾事務局
E-mail: mlabsec@googlegroups.com
問合せ先:設計工学会事務局
E-mail: jigyou_koshu@jsde.or.jp