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学会紹介

1. 概要

 設計工学の分野は,近年コンピュータ援用化によって著しい発展を遂げているCAD,CAM,CAEなどの先進的な技術と,先人達が営々と築き上げてきたノウハウを継承,活用しながら新規のアイデアを具現化していくための地道な設計技術を包含しています. したがって,関連する学問領域は非常に幅広く,機械,電気,建築などの専門工学分野から,システム工学,生産工学,信頼性工学,安全工学,人間工学などの分野にまで及び,同時に,機械設計,建築設計,インテリア,CG,アートから製図規格,CADなどの技術分野もカバーしています. また,設計工学と密接な関わりをもつ設計・製図分野には,工業高等学校,工業高等専門学校,大学などの教育機関から産業界に至るまで広範囲の階層が関わっており,その特徴は本会会員層にも色濃く反映されています. このような領域と階層の広さは本会のもつメリットであるとともに,他の機械系学会には見られない大きな特色でもあります.
 (公社)日本設計工学会では,設計工学に関する情報交換のための場や人的交流のための機会を広く社会に提供することで,関連する学問と技術の領域をさらに発展・深化させると同時に,設計工学分野における情報発信基地としての役割を担うべく活動を続けております.
 設計工学に関連する分野で活躍されている方々,設計工学に興味をお持ちの方々に本会の目的をご理解いただくとともに,是非とも本会の一員となっていただき,本会の活動にお力添えをいただきたいと願っております. 『 (公社)日本設計工学会』に是非ご入会下さいませんか.
 皆様のご入会を心から歓迎いたします.

設計工学

2. 会長挨拶

 2026年,本会公益社団法人日本設計工学会は,1966年5月14日に任意団体「日本設計製図研究会」としての創立から60周年を迎えました.前後2年間を記念行事期間として,2025年8月に国際会議6th International Conference on Design Engineering andScience(ICDES)をエジプト・アレクサンドリア市で開催したのを皮切りとして,さる2026
年5月23日,24日に明治大学グローバルフロントにおいて,創立60周年記念式典を盛大に開催することができました.ここに至るまでの本会の活発な活動は、これまでの運営を担った役員,過去・現在の会員,賛助会員の皆様のご尽力の賜物であり,深く感謝しております.

 この記念行事式典ならびに附帯業の統一テーマは,「設計工学6.0(人間・自然・社会+AIが融合して,共に進化する設計工学)」としました.設計工学6.0の意味するところは,1.0:経験と直感の時代(~1939年),2.0:システム工学の適用の始まり(1940〜1959年),3.0:設計方法論の始まり(1960〜1979年),4.0:計算機支援と自動化の始まり(1980〜1999年),5.0:デジタル知能の始まり(2000〜2019年),6.0:共創・持続可能性・未来適応の始まり(2020年〜)としており,社会課題に対応する持続可能な設計へ,人間・AI・自然・社会が融合し,共進化する設計工学の体系を本会が先導して構築していくことを主張しています.

 そのような設計工学の歴史の中での本会の歩みを改めて見直すと,記念行事の一環として5月23日に開催された60周年記念設計フォーラム「CADとCADの周辺技術の60年とこれから」において,設計の重要なツールであるCADの進化の歴史がほぼ本会の60年と重なっていることに感銘を受けました.さらに,記念式典直前の「設計とAI」に関する記念基調講演からパネルディスカッションでは,計者の崇高かつ創造的な作業である「設計」に寄り添うべき,AIの適切な活用についての素晴らしい討論ができました.人類が創り出してきたコンピュータ技術をうまく活用していき、人類の幸福を希求していく「ものづくり」の中核に位置付けられるのが「設計工学6.0」であると考えております.
本会は,これまでも,そしてこれからも「設計工学6.0」を担う学術組織として活動してまいります.会員各位におかれては,その情報発信・共有の場としてご活用いただき,ともに「設計工学6.0」を進めていただくよう,本会に対して一層のご支援・ご協力をいただけますようお願い申し上げます.

2026年6月吉日
公益社団法人 日本設計工学会
会長  岩附 信行
(独立行政法人大学改革支援・学位授与機構 研究開発部 特任教授)

3. 日本設計工学会小史

 本学会は1966年5月14日に任意団体「日本設計製図研究会」として設立されました.会誌「設計製図」を発刊するとともに,研究発表講演会を開催するという活動を開始しました.設立当時の会員数は440名で,教育機関の関係者が約8割という特徴のある研究会として発足しています.また,当時の世の中一般では,設計という言葉は図面などの方法で具体化することと認識されており,製図を重視する意味合いから命名されています.

 その後,1970年に「日本設計製図学会」と会名を変更し,1978年4月1日文部大臣より「社団法人日本設計製図学会」の設立認可を受けました.世界の技術指向は,頭脳集約的なハイテクノロジーにあり,新しい技術を研究開発して,この成果を新しい製品に結びつける役割を果たすのが設計であり,設計という思考を具体的に表現したものが製図であるという理念の下に学術団体の体制を整えました.

 さらに1989年1月23日に学会名を「社団法人日本設計工学会」に変更しました.その理由は,設計を製図も含めて広く捉えることが必要であるという先導的使命を明示するためです.学会誌も「設計製図」から「設計工学」に変更して,現在に至っています.この間,全国に8支部を設立し,特に企業の会員数が増加して,1997年には会員数1300名,教育機関関係者6割,企業関係者4割の会勢を誇っています.2006年には創立40周年を迎え,その周年記念行事として,2005年10月28日~10月31日にオーストリアのウィーン市で設計工学に関する国際会議「International Conference on Design Engineering and Science(ICDES2005)」を主催しました.その会議名に付されたScienceの文字には,国際化・ボーダーレス化が進行している今日を予測して,ものつくり文化の違い,図面の裏にある設計思想の伝達方法についても十分な理解・検討をして欲しいという願いもこめられています.この国際会議は,2010年東京,2013年チェコ・ピルゼン,2017年ドイツ・アーヘン,2020年北九州と定期的に開催され,世界の交流の場を広げています.

 さらに2011年には,公益社団法人として認定され,2016年には本会創立50周年の記念式典を開催し,さらなる発展の歩みを進めています.

 設計工学の最近の研究は,協調設計,最適設計,ユニバーサル設計,満足化設計,省エネ設計,リバースエンジニアリング,コンカレントエンジニアリング,CAD,CAE,CAMなど広範囲に広がり,設計工学が奥深い学問分野であることを如実に意味しています.諸賢が本会を設計工学に関する情報発信の場として活用されんことを祈ります.

日本設計工学会簡易年表

月日
1966年5月14日「日本設計製図研究会」設立 初代会長 吉澤武男先生
会誌「設計製図」年4回発刊
1967年1月15日北海道支部設立
1968年5月25日九州支部設立
11月23日関西支部設立
1969年4月19日東海支部設立
1970年4月1日「日本設計製図学会」と会名変更
1971年 会誌「設計製図」年6回発刊
1974年6月14日中国支部設立
副会長3名制実施
1975年5月17日東北支部設立
7月21日四国支部設立
1976年4月17日北陸支部設立
1978年4月1日「社団法人日本設計製図学会」認可
1979年 会誌「設計製図」年9回発刊
1982年 名誉員制度実施
会誌「設計製図」年10回発刊
1983年 会誌「設計製図」Vol.18, No.100 号発刊
1986年5月24日創立20周年記念式典(於 慶應義塾大学)
会誌「設計製図」年12回発刊
1989年1月23日「社団法人日本設計工学会」に学会名変更
会誌「設計工学」に改名
1996年 創立30周年
1998年学会webサイトを開設
2005年 創立40周年記念事業 国際会議International Conference on Design Engineering and Science(ICDES2005)を
オーストリア,ウイーン市にて開催
2006年 創立40周年記年号 Vol.40, No.12を発刊
2009年9月学会webサイトをリニューアル
2010年11月国際会議International Conference on Design Engineering and Science(ICDES2010)を東京にて開催
2011年4月1日公益社団法人化
2014年9月国際会議International Conference on Design Engineering and Science(ICDES2014)を
ピルゼン(チェコ共和国)にて開催
2016年創立50周年
2017年9月国際会議International Conference on Design Engineering and Science(ICDES2017)を
アーヘン(ドイツ連邦共和国)にて開催
2020年11月国際会議International Conference on Design Engineering and Science(ICDES2020)を
オンラインにて開催

4. 会員特典

学会誌「設計工学」

 学会誌「設計工学」は,年12回発行の月刊誌で,設計工学に関連した研究成果,開発成果,教育成果などに関する学術論文を中心に,論壇,随筆,解説などの一般記事や,企業の実務家や教育に携わる方々にとって魅力ある「事例発表」も掲載され,定期的に会員のもとに発送されます. 論文投稿に際しては,制約事項を極力撤廃し,「設計工学」に関連するものであれば,講演発表を経ることなく自由に投稿できます.

研究発表講演会

 研究発表講演会は本部主催で春秋2回開催されるほか,支部でも適宜開かれており,会員の研究成果を発表することができます. また特別講演会・設計フォーラム等が併催され有用な情報を獲ることができます.

各種集会事業

 産業界・教育界の第一線で活躍されている有名講師による講習会が受講できます. 見学会は,大会時の工場見学のほかに年に数回開催されています. また,設計シンポジウムは本会の共催する主要行事の一つであり,最近の産業界・教育界の最大関心事をテーマとしており,高い評価をいただいています.

研究調査活動

 産業と教育における重要な問題について分科会を設け,産学的な研究を進めております. この活動の成果は学会誌等にいち早く発表され,ホットな情報として活用することができます. 通産省工業技術研究院からの委嘱事業「ISO・JIS原案作成委員会」や「CAD標準化委員会」等はその代表的な活動の一つです.

賛助会員の特典

賛助会員1口につき,代表員を3名まで正会員として登録できます.

賛助会員1口につき1名の代表員が講演会,講習会に無料参加できます. 学会誌に社名が連名で広告されます. 広告を学会誌に掲載する場合は,広告料が割り引きされます.

学生員の会員割引

理事会が認めた教育機関に在籍している学生,生徒の会費は,正会員費の半額になります.

5. 役員一覧

2025年・2026年度(第48・49期)運営委員

  • 会長
    • 岩附信行(大学支援機構・学位授与機構)
  • 副会長
    • 綿貫啓一(埼玉大学)  【出版部会担当】
    • 宮下朋之(早稲田大学) 【事業部会担当】
    • 村上 存(東京大学)  【研究調査部会担当】
  • 部会長
    • 綿貫啓一(埼玉大学)  【出版部会】
    • 宮下朋之(早稲田大学) 【事業部会】
    • 村上 存(東京大学)  【研究調査部会】
    • 宮川豊美(日本工業大学)【庶務会計部会】
  • 理事(本部)
    • 太田裕介(千葉工業大学)
    • 落合成行(東海大学)
    • 楓 和憲(埼玉大学)
    • 加藤恵輔(明治大学)
    • 加藤健郎(慶應義塾大学)
    • 菊池耕生(千葉工業大学)
    • 佐藤浩一郎(千葉大学)
    • 鈴木伸哉(関東学院大学)
    • 舘野寿丈(明治大学)
    • 原精一郎(東京科学大学)
    • 三浦 智(東京科学大学)
    • 宮永宜典(関東学院大学)
    • 山崎芳昭(明星大学)
    • 吉田洋明(日本大学)
  • 理事(支部)
    • 風間俊治(室蘭工業大学,北海道支部)
    • 大町竜哉(山形大学,東北支部)
    • 中島公平(名城大学,東海支部)
    • 澤井 猛(大阪産業大学,関西支部)
    • 本田智己(福井大学,北陸支部)
    • 上代良文(香川高等専門学校,四国支部)
    • 関口泰久(近畿大学,中国支部)
    • 石丸良平(久留米工業高等専門学校,九州支部)
  • 外部理事
    • 平栗健二(東京電機大学)
  • 監事
    • 松岡由幸(慶應義塾大学)
    • 小林健一(明治大学)
  • 外部監事
    • 中山良一(元工学院大学)

2023年・2024年度(第46・47期)運営委員

2021年・2022年度(第44・45期)運営委員

これ以前の運営委員はこちらでご覧下さい.

6. 歴代会長

就任年月(西暦) 就任年(和暦)氏名備考
1966.5昭和41年吉澤 武男初代会長(昭和48年8月逝去)
1974.1昭和49年和田 稲苗臨時総会
1981.5昭和56年北郷 薫
1983.5昭和58年佐藤 豪
1987.5昭和62年阿武 芳朗
1990.5平成元年佐藤 武
1993.5平成5年塚田 忠夫
1997.5平成9年林 洋次
2001.5平成13年徳岡 直静
2003.5平成15年下坂 陽男
2007.5平成19年勝田 正文
2011.5平成23年下田 博一
2013.5平成25年笹島 和幸
2020.5令和2年富岡 淳
2023.5令和5年岩附信行