武藤栄次賞優秀設計賞は,企業や研究機関において開発された製品や装置について,独創性,設計における重要な工夫,社会的な波及効果,特許及び実用新案の取得状況を主なる審査基準として,個人あるいは団体に贈賞されるものである.2023年度優秀設計賞審査委員会(宮川豊美委員長)は,1件の製品を選定し,2024年5月18日(土)開催の通常総会(法政大学小金井キャンパス)の席上にて表彰した.(敬称略).
設計製品
「交流磁場曝露が人体に及ぼす生理学的影響の解明に基づく電気磁気治療器の開発」
設計者
- 綿貫 啓一(埼玉大学)
- 石渡 弘美(株式会社ソーケンメディカル)
- 岡野 英幸(株式会社ソーケンメディカル)
- 黒沼 典生(アルタテック株式会社)
- 目黒 恭夫(株式会社ソーケンメディカル)
概要
ケーシングの影響を受けることなく,より高い治療効果が得られる電磁石を内蔵した交流磁気治療器を設計した.ケーシング上面に円形の開口部があり,コア部材が開口部から外部に露出する構造となっているため,磁束密度が低減しにくいように設計されていることを特徴とする.本交流磁気治療器は,コリと血行の改善のみならず,筋疲労,むくみ,冷え性にも有効であり,運動神経伝導速度の低下を抑えるなど,いくつもの健康増進効果が見出された.